米国株式市場急落で円高が進む!

9月3日、米国株式市場が急落しました。ダウ工業株30種平均は626ドル(1.5%)安の40,936ドルで取引を終え、S&P500指数は2.1%の下落、ナスダック総合指数は3.3%近く下落しました。この下落は、8月の好調な相場を一転させる形となり、投資家に衝撃を与えました。

今回の急落の原因には以下が考えられます。

1つ目は9月3日に発表された8月の製造業景況指数です。結果は47.0であり、市場予想の47.5を下回りました。これは5ヶ月連続の低下であり、50を下回る数値は製造業の縮小を示しています。この結果は、米国経済の先行きに対する懸念を強めることとなりました。

2つ目はテクノロジー株の下落です。特に現在米国株式市場をけん引しているNVIDIAの株価が9.5%下落、2790億ドルの減少となり、米企業の1日の減少幅として過去最大を記録しました。NVIDIAの株価が下落した理由には、成長鈍化の見通し、粗利益率の低下懸念、反トラスト法の調査、AIブームへの懐疑などがあります。特にAIブームへの懐疑は、他の半導体関連銘柄やApple、メタ・プラットフォームズなど、他の大手テクノロジー企業の株価も押し下げました。

3つ目は原油価格の下落です。世界的な需要減少懸念から、原油価格が下落しました。WTI原油先物は1バレル=85ドル台まで下落し、エネルギーセクター全体に影響を与えました。

4つ目は9月6日に発表される米雇用統計の発表を控え、投資家の慎重姿勢が強まりましたことです。

ウォール街のアナリストは今回の下落を健全な調整と見ています。彼らは、「8月の急騰の反動であり、長期的なトレンドは依然として上向きだ」としています。しかし、一部のアナリストは、「この下落が新たな下降トレンドの始まりの可能性がある」と指摘しています。調整か下降トレンドの始まりかは、今後の経済指標や企業業績の動向を注視する必要があります。

米国株式市場の急落を受け、リスク・オフの円買いが進みました。ドル円相場は現在、1ドル145円で推移しています。

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