雇用者数の大幅下方修正とFOMCの議事要旨の発表で9月利下げ観測が強まる!

8月21日、米労働統計局は年次ベンチマーク改定の速報値を発表しました。速報値によると、2023年4月から2024年3月までの1年間における雇用者増加数が81万8000人下方修正される見込みです。これは1カ月当たり約6万8000人の減少に相当し、2009年以来の大幅な下方修正となります

なお、市場ではすでに数日前から、大幅な下方修正の可能性があるという噂が流れていました。

下方修正は、米国の労働市場が従来の統計で示されていたよりも弱い可能性を示唆しています。下方修正は以下のことに影響を与えると考えられます。

  • 経済成長の再評価:雇用者数の減少は、経済成長率の見直しにつながる可能性があります。
  • 金融政策への影響:連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定に影響を与える可能性があります。
  • 市場の反応:株式市場や為替市場が、この新しい情報に基づいて調整される可能性があります。

速報値は予定よりも30分遅れて発表されました。今回の速報値は大幅な下方修正が行われるという情報がすでに流れていたことから、非常に注目されていました。そのため、発表が遅れたことで、市場に動揺が走りました。発表が遅れた理由は一部の企業が発表よりも前に働統計局に直接電話で問い合わせてデータを入手したためであり、少なくとも3社の金融機関が発表前に情報を入手したことがわかりました。

この他、8月21日は7月30日~31日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が公表されました。議事要旨によると、FOMCの大多数のメンバーは、「経済指標が予想通りとなれば、9月の次回会合で金融政策を緩和することが適切になる可能性が高い」という見解を示しました

年次ベンチマーク改定の速報値とFOMCの議事要旨を受け、市場では9月の利下げ観測が強まりました。

ドル円相場はドル売りが加速し、146円台後半から144円中盤まで一気に下落しました。ドル円相場は現在、1ドル145円台中盤で推移しています。

本日はジャクソンホール会議でFRBパウエル議長の発言があり、注目されています。発言の内容によって、相場が大きく動く可能性もあるので、注意しましょう。

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