英総選挙は労働党圧勝で政権交代か?ポンドはどう動く?

7月4日、英国で下院総選挙が行われました。出口調査によると、最大野党の労働党が過半数を大きく上回る410議席を獲得する見込みです。14年ぶりの政権交代となる見込みで、次期首相には労働党党首のサー・キア・スターマー氏が就任する見通しです。

一方、与党である保守党は131議席にとどまる見込みで、保守党にとっては戦後最少の議席数となります。生活費の高騰や頻繁な首相交代が政権運営に影響を与えたとされています。保守党の大敗見込みを受け、リシ・スーナク首相はSNSに、「何百人もの保守党候補、何千人ものボランティア、何百万人もの有権者のみなさんへ。懸命に働いてくれてありがとうございます。応援してくれてありがとうございます。投票してくれてありがとうございます」と投稿しました。

その他の政党では、自由民主党が61議席、右派の新党リフォームUKが13議席、スコットランド国民党(SNP)は10議席の見込みです。

労働党圧勝の出口調査の結果を受けても、ポンドはほぼ変動せず堅調に推移しています。現在ポンドは、対円で1ポンド205円台中盤、対ドルで1ポンド=1.276ドルで推移しています。

IGグループのチーフマーケットアナリストのクリス・ボーチャンプ氏は、「出口調査によると、予想通り労働党の圧勝が見込まれているため、外国為替市場にはほとんどボラティリティを引き起こしていない」と述べました。

インベステックのエコノミクスは、「労働党の圧勝はこれまで多くの世論調査で十分に予測されていたため、ポンドはほとんど反応していない」と述べました。そして、「最終的に市場にとって重要なのは、労働党政権が発足した場合にどのような政策を取るかである」と付け加えました。

パンテオン・マクロエコノミクスのチーフエコノミストのロブ・ウッド氏は、「もし最終結果が出口調査とほぼ一致するなら、スターマー氏は安定した政策を進めるのに十分な議席を得ることになるため、より多くの企業投資を引き出し、外国投資を増やすだろう」と述べました。しかし、「現在予算に組み込まれている政府支出と借り入れの増加が、イングランド銀行が英国の金利を引き下げるを遅らせる可能性がある」と警告しました。

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