米国経済は改善か!?リッチモンド連銀製造業指数とベージュブックが示唆

米5月リッチモンド連銀製造業指数が5月29日に発表されました。結果は0で、予想の-7を大きく上回りました。リッチモンド連銀製造業指数とは、リッチモンド連銀が管轄する地域(ヴァージニア州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、メリーランド州)の製造業部門の景況感を表す指数です。 指数が0を上回ると製造業部門の業況の改善を示し、0を下回ると業況の悪化を示します。今回の結果は、市場は業況が大きく悪化すると見ていたけど、悪化していなかったということになります。

また、FRBが公表したベージュブックによると、ほとんどの地区でわずかながら成長が続いているとのことです。経済活動は4月初旬から5月中旬にかけて拡大を続け、物価は控えめなペースで上昇している一方で、消費者需要の弱まりが企業に懸念されています。小売の支出は横ばいか微増であるため、消費者が支出を控えていることが推測されます。なお、多くの地区で原価の継続的な上昇が見られ、インフレ圧力がすぐには低下しない可能性が高いと報告されています。

5月リッチモンド連銀製造業指数とベージュブックはドル買いの要因となりました。これらに加え、米財務省が実施した7年債の入札が不振に終わりました。応札倍率は2.43倍と過去6回入札平均の2.53倍を下回り需要が弱い結果となりました。先日実施された2年債と5年債の入札も不調であったため、7年債の入札不信を受け米国債相場は一段安となり、10年債利回りが4.635%まで上昇しました。

これらの要因により、ドル買いが加速され、ニューヨーク市場では、ドル円が157.16円から157.71円前まで上昇しました。

本日の東京外国市場では、米10年債利回りの上昇を受けてドル円が堅調に推移すると予想されます。しかし、政府・日銀による為替介入の可能性があり、市場では警戒感を強めています。5月2日には157円台で為替介入が行われていたため、157円台が防衛ラインと見られています。

現在、ドル円相場は1ドル157円台中盤で推移しています。

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