バイナンスがCFTCと和解!

世界最大の暗号資産取引所バイナンスおよび同社元CEOチャンポン・ジャオ(通称CZ)氏と米商品先物取引委員会(CFTC)との和解が12月18日に成立しました。

CFTCの発表によると、イリノイ州北部地区連邦地方裁判所が11月21日に発表した和解を承認し、CZ氏およびバイナンス・ホールディングス・リミテッド、バイナンス・ホールディングス(IE)リミテッド、バイナンス(サービス)・ホールディングス・リミテッド(以下まとめてバイナンスという)に対し、永久差し止め命令、民事罰金、衡平法上の救済を科す同意命令を下したとのことです。

具体的には、裁判所がCZ氏とバイナンスが商品取引所法(CEA)およびCFTC規制に違反したと認定し、CZ氏個人に対して1億5000万ドルの民事罰金を課し、バイナンスに対して不正に得た取引手数料13億5000万ドルを放棄し、CFTCに13億5000万ドルの罰金を支払うよう命じました。さらに、CZ氏とバイナンスに対し、コンプライアンス管理の改善、適用、有効性に関する証明書の作成を義務付け、違反行為を永久差し止めを命じました。

この他、裁判所はバイナンス元CCO(最高コンプライアンス責任者)サミュエル・リム氏に対して、バイナンスの違法行為を幇助し、米国の法律を意図的に回避する(または回避しようとした)活動を行ったとして、民事制裁金150万ドルを科しました。

バイナンスのCEOにはリチャード・テン氏が就いています。彼はアブダビ・グローバル・マーケット金融サービス規制庁(FSRA)CEOやシンガポール証券取引所最高規制責任者などの経歴を持つ金融規制の分野に強い人材です。彼はバイナンスCEO就任後、今後のビジョンとして、「規制対応を強化し、世界中の規制当局と協力して、イノベーションを推し進め、消費者の利益を優先していきます」と語りました。

12月18日、テンCEOはX(旧Twitter)で、「バイナンスはコンプライアンスに多額の投資を行ってきました。しかし、私たちの言葉を鵜呑みにしないでください。私たちのコンプライアンス管理を改善するために過去2年間に行った作業について、米国の規制機関がどのように述べたかをご覧ください」とポストし、ブログで規制機関のコメントを引用しています。

バイナンスは、金融部門や法執行機関において専門的なコンプライアンス経験を有するコンプライアンス指導者を新たに雇用するなど、コンプライアンスプログラムのガバナンスと組織構造を改造しました。

FinCENの同意命令

バイナンスは、最近、コンプライアンスプログラムの強化のため、コンプライアンスギャップに対処するための多大なリソースを投入するなど、重要な措置を講じています。

FinCENの同意命令

バイナンスは、プラットフォーム上の制裁対象者および米国人の存在に対処するため、制裁およびAMLコンプライアンスプログラムを大幅に強化しました。

FinCENの同意命令

バイナンスは新体制になり、少しずつ前に進んでいます。

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