FXの米雇用統計は爆益の大チャンス!分析方法や稼ぎ方を解説

FXで覚えておきたい経済指標に「米国の雇用統計」があります。数ある重要な指標の中でもとくに注目度が高く、大きな値動きが生じることで人気があります。

発表が金曜日の夜であることから、リアルタイムで構える日本人トレーダーが多いのが特徴です。

初心者にはおすすめできませんが、
FX経験者の初めての経済指標トレード
としておすすめです。

この記事でわかること
  • なぜFXで雇用統計が重要なのか?
  • 米雇用統計の基礎知識
  • 米雇用統計の見方・考え方
  • チャートで見る発表後の動き
  • 米雇用統計で稼ぐコツ
  • 経済指標トレードの注意点

今回はFXで注目の「米雇用統計」の基礎知識やデータの見方トレードのやり方などをチャートを見ながらわかりやすくご紹介します。経済指標が気になっていたトレーダーは必見です。

目次

FXで米雇用統計(NFP)が重要だとされる理由

FXのスキャルピングやデイトレードで確実に稼ぎたいなら、「米雇用統計」はぜひチャレンジしたい経済指標です。

雇用統計って雇用数のことだよね?

どんな指標?難しい?

雇用統計ってどんな統計を
発表するのでしょうか。

まずは、「米雇用統計」の基礎知識を見ていきましょう。

米雇用統計(NFP)とは

米雇用統計とは、米国の雇用に関する統計のことで、FXでは非常に重要な指標です。

数ある雇用統計の中でも、とくに注目度が高いのが農業以外の雇用統計をまとめたNFP(エヌ・エフ・ピー)です。米雇用統計をNFPと呼ぶこともあります。

NFPは、Nonfarm Payroll(ノンファーム・ペイロール)を略したもので、「Nonfarm = 農業以外」における「Payrolls = 給与支払い情報」から、雇用統計が算出されています。

雇用統計の日程:毎月、第1金曜日(夏時間:21:30、冬時間:22:30)

雇用統計の発表は、
毎月、最初の週の金曜日の夜です。

日本やドイツ、英国、中国などの雇用統計も発表されていますが、FXで雇用統計といえば米国を指すのが一般的です。米国の雇用統計は、世界経済の動向を測る指数としても要チェックとなります。

統計調査を行っているのは、米国の労働省(労働統計局)です。

雇用統計では何が発表されるのか?

「雇用統計」は文字通りに雇用に関するデータであるため、比較的にわかりやすいことがメリット。経済指標に不慣れなトレーダーでも取り組みやすい指標です。

発表されるデータは以下のとおり。

雇用統計で発表されるデータ
  • NFP (非農業部門雇用者数)
  • 失業率
  • 週労働時間
  • 平均時給
  • 建設業就業者数
  • 製造業就業者数
  • 金機関就業者数

などの10項目以上にわたる米国の就業データが、決まった日時に一斉に公開されるのです。

米労働省の雇用統計レポート 
出典:Emplooyment Situation Summary – U.S. Bureau of Labor Statistics

雇用統計は、米労働省が公式サイトにて上図のようなレポートを発表。発表結果がメディアによって報道されます。

発表を待ち構えるのは、FXトレーダーだけではありません。株式や債券、暗号資産、不動産、金融業者、建設業者、小売業者など、世界中の投資機関や個人トレーダー、民間企業などが先行きを見極めるために米雇用統計をチェックしています。

でもどうして、米国の雇用統計が
FXでは重要なのでしょうか?

世界をリードする米国経済

なぜ、米雇用統計に世界が注目するかというと、現時点では米国の経済規模は世界最大(トップ)であり、世界をリードする存在だからです。

各国の経済規模は、GDPで見ることができます。GDPとは、Gross Domestic Product(グロス・ドメスティック・プロダクト)を略したもの。製造業やサービス業、小売り、金融も含めたすべての業種の国内総生産高のことです。

GDPの総額が高い = 国の経済力が大きい

という関係を表していて、長年にわたってGDPでトップを走っているのが米国なのです。参考までに2023年のGDP世界ランキングを見てみましょう。

世界のGDPランキング
順位国名GDP($)世界シェア率
1位米国26.9 Trillion25.8%
2位中国17.7 Trillion16.9%
3位ドイツ4.42 Trillion4.24%
4位日本4.23 Trillion4.05%
5位インド3.73 Trillion3.57%
6位英国3.32 Trillion3.19%
7位フランス3.04 Trillion2.92%
8位イタリア2.18 Trillion2.09%
9位ブラジル2.12 Trillion2.04%
10位カナダ2.11 Trillion2.03%
出典:IMF World Econoic Outlook(2023年 Octber)

米国のGDPは26.9Trillion(トリリオン!)、1ドル150円で円に換算すると4,000兆円に及びます。世界総生産高の4分の1にあたる、約26%を米国が単体で占めているのです。

参照:IMF World Econoic Outlook(2023年 Octber)

従って、米経済は世界経済の指標だともいえるわけで、雇用統計の詳細に関心が集まるのです。一概にはいえませんが、結果がポジティブだった場合は「ドル買い」、ネガティブだった場合は、「ドル売り」を加速させるケースが多くなります。

雇用統計とGDPのイメージ
WikiFX 筆者作成
  • 雇用統計 結果が上向き → 米経済・景気は好調 → ドル買いの要因
  • 雇用統計 結果が下向き → 米経済・景気は低調 → ドル売りの要因

マクロ経済における米国の影響

マクロ経済の視点で見れば、米経済の動向は貿易や生産・消費活動で米国とかかわるすべての国に波及していくと考えられています。

主要国のGDP成長率の推移
出典:Real GDP Grows – US Treasury gov

「米雇用統計 = 米経済の見通し」が上向きになると、必然的に米国を取り巻く日本や欧州、英国、中国においても好景気が伝染する傾向にあります。つまり、「ドル買い・円売り」は世界経済が健全な証拠でもあるのです。(過度な円安は日本には問題がありますが・・・)

一方では、米国が不景気になると、周囲の国々にも不景気モードが拡大し「ドル売り・円買い」を促します。

雇用統計は政策金利にも影響を与える

もう1つ、米雇用統計が注目される理由として政策金利への影響を挙げることができます。

雇用が増え、好景気で消費が進みすぎるとインフレーションを引き起こします。反対に、雇用が減少しすぎると不景気からデフレーションが進むため、政策金利を調整する必要が出てくるのです。

雇用統計と物価のイメージ
WikiFX 筆者作成

FOMC(米国の金融政策)は、物価が高騰しすぎた時は金利を上げ、物価が低迷している時は金利を下げて、物価の安定を図っています。

雇用統計 好い結果 → インフレ加速 → FOMC「利上げ」 → ドル上昇

雇用統計 悪い結果 → デフレ懸念 → FOMC「利下げ」 → ドル下降

というように、インフレやデフレが進んでいる状況では、「雇用統計」から政策金利のヒントが得られます。こうした背景からも、雇用統計は非常に重要な指標だといわれているのです。

ただし、状況によっては「利上げ」がドル売りを促したり、「利下げ」がドル買いのきっかけとなることもあり、ケースバイケースとなります。

今回の雇用統計を、市場は
どう見ているのかリサーチが
欠かせないのです。

※雇用統計の重要性について、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のブログでも詳しく解説しています。併せてご参照下さい。

世界の投資家が注目。なぜ「米雇用統計」は重要なのか? – 三菱UFJモルガン・スタンレー証券

米雇用統計(NFP)の見方・考え方をチャートで解説

では、実際に米雇用統計のデータをどのよう見て、どのように判断すればよいか、ここで詳しく解説していきます。

画像やチャートを見ながら教えて
いくから、とても簡単です!

米雇用統計でとくに重要なデータとは

雇用統計で、必ずチェックすべきなのが「NFP」と「失業率」です。

利用する「経済指標カレンダー」によって表示される項目が異なりますので、まずは、この2つを抑えるようにしましょう。

  • NFP/非農業部門雇用者数
  • 失業率
複数のデータが表示される場合

同時に複数の雇用統計が表示されると、どれを見るべきか混乱してしまいます。NFPと失業率がどこにあるかを事前にチェックしておきます。

2項目のみ表示される場合

例えば、松井FXの場合はもともと2つしか表示されませんので、見やすいです。

英語表示の場合

英語版の経済指標カレンダーでも、NFPと失業率をリアルタイムで表示することができます。

  • Nonfarm Payrolls (NFP)
  • Unemplooyment Rate(失業率)

リアルタイムでチェックしたい場合

雇用統計の発表のタイミングは、どのツールを使うかによってズレが生じます。スキャルピングやデイトレードで、リアルタイムで発表を知りたい時は以下のツールがおすすめです。

リアルタイムで経済指標をチェックできる

NFPと失業者数の見方

では、さっそくNFPと失業者数が発表された場合の数値を見てみましょう。

表示される数値は3つあります。

雇用統計で表示される数値
  • 前回の雇用者数と失業率(前月)
  • 予想されている雇用者数と失業率(市場予想)
  • 実際に発表された雇用者数と失業率
NFPと失業率の例

これら3つの数値をどう見ればよいかというと・・・

  • チェックポイント1: 前回と比べてどうか
  • チェックポイント2: 市場予想と比べてどうか
  • チェックポイント3: 2つの結果を比べてみてどうか
  • チェックポイント4: その他の指標の結果はどうか

実際に発表された数値が、前回や予想と比べた結果から相場の動きがぐっと変わってきます。

チャートで見る発表後の動き

では、実際にどのようにFXに影響を与えるのか、NFP発表後のチャートパターンをいくつかご紹介しましょう。

NFPが著しく増加、失業率は少し改善した場合

例えば、2024年4月5日のNFPは「前回:27.5万人」「予想20.1万人」「結果:30.3万人」となり、前回の結果と今回の予想を大きく上回る数値となりました。

失業率の方も「前回:3.9%」「予想:3.9%」「結果:3.8%」で、前回の結果と今回の予想に対してわずかに下回る結果となりました。

NFP:著しく増加、 失業率:少し改善している

USDJPY (15分足・1分足チャート)

この時の雇用統計では、NFPが予想を大きく上回って増加したうえに、失業率も悪くなかったので、ドルは大きくジャンプしました。発表後、USDJPYは迷いを見せることなく、最初の3分間で急上昇しています。

NFPが前回と今回の予想と両方を上回った時は、ドル上昇に向かいやすい。

3分間の値幅は45pips30分で50pips動きました。2024年はインフレが巻き返しを見せていることから、利下げの可能性が弱まっていたところでした。そうした状況にて、NFPのインパクトがプラスで強ければ、上昇に向かう可能性が高いということです。

https://twitter.com/kadota55/

NFPが前月比で減少、失業率は予想を下回った場合

2023年1月6日のNFPは「前回:25.6万人」「予想:20.0万人」「結果:22.3万人」で、予想は上回ったものの、前月よりも減少しました。

失業率の方は「結果:3.5%」で前月から0.1%減少しました。加えて、3.7%増加するとの予想を下回りました。

NFP;前月比で減少・予想は上回る、失業率:予想より悪化

USDJPY (30分足・15分足チャート)

雇用が22.3万人まで鈍化したのは、2021年来、2年ぶりのことだったため、米経済の成長鈍化が懸念されました。加えて、失業率の改善率も0.1%に留まっていたことから、FOMCの利下げ予想が現実的になりドル売りが加速しました。

NFPが予想を上回っても前月比で減少している場合、失業率が改善してもドル売りにつながりやすい。

USDJPYは、発表前の15分ですでに20pips以上下落。発表と同時に15分で80pips近く急落30分で約1ドルも下がりました。NFPの鈍化に市場は非常に敏感であると判断できます。米国の経済成長への不安と、利下げ予想が入り混じった結果でした。

https://twitter.com/manabin0072

その他の指標がダメ押しするケース

雇用統計の前後に発表される指標から、「ドル売り」や「ドル買い」が一段と加速する場合もあります。

先に見た2023年1月6日のNFPの発表から30分後に、ISM非製造業PMIが発表されました。前回のISM非製造業PMIは56.5、予想は55.0に対して、結果は49.6と大きく下回る結果となりました。USDJPYは一段と激しく下降へと向かったのです。

※ISM非製造業PMIとは、製造業以外のサービス部門における景気の状態を数値で表したものです

USDJPY (30分足・15分足チャート)

USDJPYは、発表後に15分で1ドル下がり、さらにダメ押しで15分ごとに安値を付けていきます。NFPで高まった米ドル経済への懸念や、利下げの可能性が急速に強まったからだと言えます。

NFP以外でもネガティブな指標の発表が続くと、利下げの可能性が強まり、ドルは急落しやすい。

https://twitter.com/miyamichi0801/

というように、NFPや失業率だけでなく
他の指標とのバランスも見ていくことが
大切です。

米雇用統計と関連する経済指標

雇用統計でFXトレードをする時には、慣れてきたら、関連する経済指標も覚えておくと役に立ちます。

新規失業保険申請件数

「新規失業保険申請件数」とは、文字通りに新規で申請された失業届けの数のことです。この数が増えると、失業率が高まる可能性が出てきます。数値が少ないほど、好景気につながります。

発表日時:毎週木曜日(21時~22時30分)

米求人件数

「米求人件数」は、「米JOLTS求人件数」とも呼ばれている指標で、企業の求人件数を表す数値です。求人件数が失業者数を上回るほど、雇用状況は好調だと見ることができます。求人件数が減少すると、失業率が高まる恐れがあります。

発表日時:毎月第一週目(21時30~23時)

以下の記事では、重要な経済指標をご紹介しています。こちらも参考にしてみてください。

米雇用統計で稼ぐFXトレードのコツ・注意点

ここまで見てきたように、米雇用統計は注目度が高いだけに大きな値動きが期待できる指標です。

ぜひとも、
稼ぐためのコツが知りたいです・・・。

FXの雇用統計トレードで稼ぐためのコツを、いくつかご紹介しておきましょう。

トレード戦略は早めに立てよう!

雇用統計は、あらかじめ発表日時が固定されている経済指標です。

発表日時:毎月、第1金曜日(夏時間:21:30、冬時間:22:30)

予定がわかっているため、大手メディアや個人トレーダーのブログ、Xなどから様々な予想・見解を探すことができます。早めのリサーチにて、市場予想をチェックしておくようにしましょう。

なぜ市場予想を調べるのかというと・・・

WikiFX 筆者作成

予想外の結果が発表されると、相場は通常よりも激しく上下する傾向にあるからです。市場予想がわかっていれば、トレード戦略を固めておくことができます。

注意したいポイント

プロであっても経済学者であっても、誰にも未来のことはわかりません。つねに、反対方向に向かった時に備えておきましょう。戦略を立てておけば、予想外の展開でも慌てずに済みます。

※トレード戦略には、FX検証ソフトの「Trade Trainer」がおすすめです。無料のお試し版がご利用できます。

政策金利・CPIなどその他の指標も調べておこう!

雇用統計は同時に複数のデータが発表されるため、リアルタイムで発表をチェックしても判断に悩むことが多くなります。

判断に悩むときは、政策金利の動向や物価を表すCPI(消費者物価指数)、GDP(国内総生産高)、ISM製造業景況指数などトータル的に「結果はネガティブか?」「結果はポジティブか?」で相場の方向性を考える方法があります。

例えば、「CPI上昇」「FOMC高金利を維持」「ISM上昇」となった場合、雇用統計の結果がまずまずであったとしても、ドルが上昇に向かう可能性が高く「買い」のタイミングとなります。さらにISMでプラスなら、「買い」が持続します。

上図チャートの場合は、トータル的に見れば、米国の景気過熱感から利上げの可能性が高まっていると見れるでしょう。

https://twitter.com/Navin693019/

注意したいポイント

FOMC政策金利の発表を直後に控えている時には、通常よりも激しい値動きが予想されるため、十分に注意する必要があります。判断できない時は様子見が無難です。

FX初心者は、経済指標トレードは危険です。経験を積んでから始めるようにしましょう。

雇用統計は逃げるが勝ち!

雇用統計は、世界中の投資機関や個人トレーダーが、発表の瞬間を狙って大量の取引を行っています。雇用統計の発表当日だけでなく、その前後の数日間にわたって至るところにトレード機会を見出すでしょう。

ただし、ごく短時間で利益が得られても、一寸先は反撃の嵐です。フラッシュ・クラッシュが起きた場合、瞬く間に価格が戻り、多額の含み損へと切り替わる恐れがあります。素早い退出を心がけることも雇用統計で稼ぐコツです。

USDJPY(1分足チャート)

上図チャートの場合は、NFTが前回と予想を上回って瞬時に価格が跳ね上がりました。ところが、失業率が0.2%増えていたためすぐに元に戻りました。危険なパターンです。

注意したいポイント

欲を出すと、利益を取りこぼす結果となりがちです。ポジションを保有したい時はいったん利確してから再エントリーする方が確実だと言えます。

両建て手法で堅実に稼ぐ!

雇用統計発表後に、「どちらに行くかわからない」あるいは「どちらにも激しく上下する」のであれば、両建てで確実に利益を狙う方法もあります。

以下の手順で両建て手法に取り組めます。

両建て手法 1

  1. 雇用統計の発表直前に「買い」と「売り」のポジションを入れておく
  2. 発表後に動いた方向のポジションを確保(利益が出ているポジション)
  3. 同時に、反対のポジションを即損切り(損失が出ているポジション)
  4. 反転し始めたら素早く利確(ローソク足が伸びきるのを待つ)

本番の時は慌ててしまうので、シミュレーションで操作の練習をしておきましょう。

両建て手法2

  1. 発表前(数時間~数日)に下げ切った時に「買い」を入れておく
  2. 発表前(数時間~数日)で上げ切った時に「売り」を入れておく
  3. 発表直後に利益が出たポジションを決済
  4. 反転するかもしれないので様子を見る
  5. 反転したら、もう1つのポジションで利益が出るのを待つ
  6. 戻ってこなかったら「損切」でリスクを抑える

操作している暇がないかもしれませんので、損切は設定しておいた方がよいです。

注意したいポイント

両建ては、決済のタイミングが非常に難しいため注意しなければなりません。2つのポジションを延々と塩漬け、または両方とも損切りで終わるリスクがあります。慎重に取り組むようにしてください。

FX初心者には、両建ては絶対におすすめできません。

損切りは必須でも余裕が必要!

雇用統計トレードで難しいのが、損切設定の目安です。

通常よりも値動きが大きいため、普段の損切ルールの例外として大きめに設定を変える必要があります。損切りが小さすぎると、瞬発的な価格変動で損失が決まってしまいます。フラッシュクラッシュで、価格が戻るケースも多いため、最低でも50pips程度の余裕は持ちたいところです。

注意したいポイント

一方では、同じ方向にどこまでも加速し続けるケースもあり得ます。損切に余裕を持ちつつも100pips以上は待たない、など事前に設定しておいた方が安全です。

含み損のポジション調整にも!

経済指標の発表は、当日のトレードで稼げるだけでなく、含み損を抱えているポジションを調整するのに絶好のチャンスです。時には、含み損から利益へとあっという間に挽回できることもあります。

保有するポジションの損益状況は見れる状態にしておきましょう。含み損が小さくなったりプラスに転じたタイミング素早く決済しておくとがよいです。もし、同方向にポジションを持ちたい時は、再度エントリーする方法もあります。

注意したいポイント

含み損がさらに拡大するリスクもあるため、発表時に備えて追加の入金をしておくなど、慎重な資金管理が欠かせません。

あらゆる方面から分析しよう!

雇用統計やその他経済指標の発表時には、通貨だけでなく、その他の金融商品からヒントを得ることも可能です。通貨以外の商品を参考にしながら、相場の方向性を探ってみましょう。

USDインデックスと米ドル

例えば、USDインデックスは米ドルと連動する傾向にあり、ドルの方向性を見極める際に役に立ちます。

USDインデックスとUSDJPY (30分足チャート)

USDインデックスとは、複数のメジャー通貨に対するドルの価値を平均値で表したものです。米ドルの実際に動きに先行することも多いため、上昇・下降のタイミングを計る際のヒントになるでしょう。

他にも、チェックしておきたいのが米国10年債(国債)の金利です。

米国10年債金利とUSDJPY 比較チャート

米国10年債の金利と米ドルは連動する傾向にありますので、方向性を見極めたい時の判断材料になります。

ゴールドと米ドル

ゴールドとUSDJPY 比較チャート

また、米ドルに不安材料がある時には、ゴールドが買われる傾向にありますので、ゴールドの価格動向をみることで、判断材料の1つとなるでしょう。ゴールドが売られている時は、米ドルの上昇が期待できます。

ニュースやさまざまな情報にアンテナを張っておこう

さらに、経済指標トレードで注意しておきたいのが、予想外のニュースやイベントなどの情報です。雇用統計や失業率がどんなにポジティブな結果であったとしても、戦争や災害、経済関連のニュースなどから「ドル売り」を促すこともあります。

https://twitter.com/REDNAKA5151/

様々な情報にアンテナを張っておくことで、市場心理を考慮した相場分析が実現するでしょう。

経済指標トレードは、FXの経験を積んでから始めるようにしましょう。

※なお、以下の記事では世にも恐ろしい「スイスフランショック」について詳しく解説しています。FXトレードのリスクとして、この機会に読んでおいてください。

まとめ

FXで毎日安定した収入を得たい、と願いつつも思うように値動きが得られない場面も多くあります。雇用統計のように、数分~数十分で50pips~100pipsと動くのであれば、デイトレやスキャルピングで狙うタイミングとして十分ではないでしょうか。

ただし、値動きが激しい分、損失も拡大しやすいので注意しなければなりません。待つべきか、損切りすべきか、といった局面にて決め手となるのが、できるだけ多くの情報とテクニカル分析です。市場では何が懸念されているのか?上昇に向かう材料はそろっているか?テクニカルではどういう状況か?といった細かい材料の1つ1つが、自分の身を危険から守ってくれるのです。

早速、今日から次の雇用統計に向けて、上がるのか下がるのか市場予想を検索しながら準備を始めていきましょう。

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この記事を書いた人

海外在住トレーダー&ライター: NY移住歴5年、ロンドン、ロシアと海外移住しながら、 トレーディングとライティングをこなす。 日本・海外と徹底したリサーチと情報収集力が強み。毎日数社のニュースメディアの情報を追っている。 FX、CFD、株式、エネルギー、貴金属、仮想通貨と分散投資でヘッジしながら短期・中長期でバランスをとる手法。 投資歴9年、ライター歴7年 前職: IT商材・太陽光発電・蓄電池等の営業、IT・エネルギーの専門知識あり Xにて投資・金融・エネルギー・政治・動物系の情報を発信。

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