FXは、効率の良い投資法として広く利用されています。
一方で、常に変動する外国為替相場の中で資産運用をすることは、常に為替変動リスクを負っています。
今回は、リスクを抑えながら資産運用ができる「ドルコスト平均法」について、基礎知識や計算方法、メリット・デメリットなどを紹介します。
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FXのドルコスト平均法とは
ドルコスト平均法は、FXだけでなく株式投資などの金融商品、資産運用商品において活用できる投資手法です。
リスクを軽減する手法として一般的に使われ、定額購入法や積立投資などと呼ばれることもあります。
資産運用における分散投資の考え方・メリットを最大限に生かすことができ、投資の世界では広く利用されています。
定期的に同じ金額で買い増しする手法
ドルコスト平均法の具体的な手法は、あらかじめ決めたタイミングで一定の金額を投入して購入する方法です。
例えば、毎月1万円を投入してドル/円のポジションを買い増していくようなやり方になります。
ポイントは、購入のタイミングを一定に保つこと、投入する金額を一定にすることです。
(※毎月月末に1回、1万円を投入すると決めるなど)
投入する金額を一定にすることで、価格が変動する投資商品の取得コストを平準化するという目的があります。
値段が安い時にたくさんの数量を購入し、逆に値段が安い時に少ない数量を購入することになり、結果として取得平均単価を平均化することにつながります。
なお、買いポジションを積み増しするだけでなく、売りポジションを積み増すことも可能なので、どちらの場合でも為替変動リスク軽減の効果は同様に得られます。
定量購入法との違い
ドルコスト平均法と似たような取引手法に、定量購入法というものがあります。
定量購入法も、一定のタイミングを決めて投資商品を購入するという点は、ドルコスト平均法と同様です。
違うのは、購入する数量を一定にするという点です。
例えば、毎月ドル/円のポジションを1,000通貨ペア購入するとします。
(レバレッジは適用しないこととします。)換算レートが100の時は10万円を投入して購入します。
次に、相場が110円になっている場合は11万円を投入して1,000通貨ペアを購入することになります。
ドルコスト平均法の場合は、毎回10万円を投入すると決めるので、上記の例だと1回目は1,000通貨ペアの購入、2回目は909通貨ペア(10万円÷110)を購入する計算になります。
どちらの手法が優れているか、一概に決めることは難しいですが、取得コストを一定にして、平均単価を一定にしたい場合はドルコスト平均法が採用されます。
ドルコスト平均法の計算シミュレーション
ここでは、ドルコスト平均法で投資した場合の計算シミュレーションを紹介します。
- 毎月1回のトレード
- ドル/円の買いポジションを利用
- 毎月1万円を投入
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | |
---|---|---|---|---|---|---|
積立金額(円) | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 |
レート(米ドル/円) | 128.56 | 126.54 | 124.32 | 122.21 | 120.56 | 118.56 |
購入通貨数(米ドル) | 77.78 | 79.02 | 80.43 | 81.82 | 82.94 | 84.34 |
累積通貨数(米ドル) | 77.78 | 156.80 | 237.23 | 319.05 | 401.99 | 486.33 |
平均レート | ー | ー | ー | ー | ー | 123.37 |
例えば、もっとも相場が高騰していた1月にまとめて6万円を投入してドル/円の通貨ペアを購入していた場合、466.70(通貨数)を購入していたことになります。
これに比べて、ドルコスト平均法を採用した上記の例では、通貨ペア数が486.33と多くなり、取得平均レートも下げられた結果となります。
逆に、最も相場が下がった6月にまとめて購入できれば一番有利だといえます。
しかし、そのタイミングを図ることは難しいため、平均的にポジションを取得していき、取得レートの平準化を図るのがドルコスト平均法の考え方です。
ドルコスト平均法のメリット
ドルコスト平均法には、どんなメリットがあるのでしょうか。
取得レートの平準化を図ることはすでに紹介してきましたが、他にもメリットはいくつかあります。
ドルコスト平均法を利用することのメリットの代表例を、以下に3種類紹介します。
- 高値掴みのリスクを軽減できる
- FX初心者でも始めやすい
- メンタルに左右されない
メリット①:高値掴みのリスクを軽減できる
ドルコスト平均法を活用することで、高値掴みのリスクを軽減できるメリットがあります。
高値掴みとは、相場が相対的に高くなっているタイミングで投資対象商品を購入してしまうことです。
投資は、安い時に買って高い時に売るのが原則です。
手持ちの資金を使って買えるだけ一気に買ってしまうと高値掴みのリスクがあり、効率が悪くなる可能性があります。
一方、ドルコスト平均法を採用すれば、結果的に一定期間の平均レートで購入することになります。
投資家の意思に関係なく、相場が高い時にも相場が低い時にも一定金額を投入して投資対象商品を購入するので、高値掴みを確実に避けられます。
一定期間の中で平均的な価格でポジションを持ちたい場合は、ドルコスト平均法は最適な取引手法といえます。
メリット②:FX初心者でも始めやすい
ドルコスト平均法は、初心者でも比較的開始しやすい投資手法であるといわれています。
ドルコスト平均法は、相場の変動にとらわれず、一定のタイミングで同額の資金を投入していくスタイルです。
このため、投資家の判断にゆだねられる部分がほとんどないので、初心者が実行しても投資の経験者が取り組んでも、同様の結果になります。
毎月月末に一回、1万円でドル/円の通貨ペアを購入する、など取引のルールを決めてしまえば、誰でも取り組める手法なので、初心者にも適した手法だと考えられています。
メリット③:メンタルに左右されない
FXに限らず、投資をしていると冷静な判断ができなくなっていくことが多いです。
負けトレードを経験すると、次の取引では発生させてしまった損失を取り返さないといけないと考え、無理なトレードをしがちです。
また、自分の判断でトレードをしている中で、安くなってきたからもう少し待てばもっと安くなるのではないか、と根拠のない予想に基づいてトレードのタイミングを逸してしまうというケースが往々にして起こります。
一方、ドルコスト平均法を採用すれば、自分で判断する必要がなくなるため、メンタルによって取引が左右される心配がなくなります。
もちろん、ドルコスト平均法で確実に利益を獲得できるという保証はありませんが、メンタルにトレードが左右されてしまう恐れがないため、合理性のないトレードをして大きな損失を被ってしまうリスクを軽減できます。
ドルコスト平均法のデメリット
ドルコスト平均法のメリットを紹介してきましたが、逆にデメリットも存在します。
どんな投資手法にも、メリットがあればデメリットがあるのが一般的です。
ドルコスト平均法を採用するかどうかを決める際には、これまで紹介したメリットだけではなく、デメリットも含めて総合的に判断することが重要になります。
ドルコスト平均法を利用することのデメリットを以下に2項目紹介します。
- 大きな利益を狙うのは難しい
- 人的ミスが起こりやすい
デメリット①:大きな利益を狙うのは難しい
ドルコスト平均法は、これまで紹介してきたように、高値掴みを避けられるという意味で、リスクを大幅に軽減できる手法ですが、同時に安値圏で一気に投資対象を購入して大きな利益を狙うことができない手法でもあります。
すなわち、大きな損失を発生させるリスクを軽減できると同時に、大きな利益を狙う機会を逸してしまう、という性質を持っています。
投資タイミングや投資の期間のような「投資にかかる時間」を分散することで、投資におけるリスクとリターンを平準化している、と言い換えることもできるでしょう。
リスクを抑える反面、大きなリターンを得る機会も逸してしまうため、効率の良い資産運用を目指したいと考える方には向かない投資手法と言わざるを得ません。
デメリット②:人的ミスが起こりやすい
ドルコスト平均法は、あらかじめ決めたタイミングで同額の資金投入をして、取得のレートを平準化することに意義があります。
そのため、例えば、「今月は取引を忘れていたから、来月は2カ月分の資金を用いてトレードしよう」などといったイレギュラーな取引が増えてくれば来るほど、相場の平準化の法則が崩れ、メリットが損なわれてしまいます。
買い忘れを防ぎ、人的なミスを発生させないための対処法はいくつか考えられますが、確実にドルコスト平均法を実践する方法として、自動売買システムなど、システム面で取引を組み立ててしまう方法があります。
自身でトレードをしなくても、システムが確実にトレードを実践してくれるという大変便利なツールです。
毎月月末に一定額を購入するというプログラムを備えた自動売買システムを利用すれば、買い忘れなどが起こらず確実にドルコスト平均法を実践できます。
ドルコスト平均法のやり方
ドルコスト平均法の特徴やメリット及びデメリットを紹介してきましたが、より効果的に運用するために、どんなやり方を採用し、どんなポイントに注意をすればいいのでしょうか。
ドルコスト平均法を効果的に活用するために注意したい点を以下に3項目紹介します。
- 複数の通貨ペアに投資する
- 定期的に運用状況を確認する
- レバレッジに注意
複数の通貨ペアに投資する
ドルコスト平均法を利用する際には、1種類の通貨ペアに投資するのではなく、資産を分割して複数の通貨ペアに投資することをおすすめします。
1つの通貨ペアに限定して取引をすることで、その通貨ペアの相場変動に自身のトレード結果が大きく左右されてしまいます。そこで、資金を半分に分けて2種類の通貨ペアに投資をするなど、分散投資の考え方を用いることで、より大きなリスクヘッジにつながります。
また、投資をする通貨ペアを選ぶ際には、スワップポイントがプラスになっている通貨ペアかどうか、必ず確認しておきましょう。
長期的にポジションを保有することが多い手法なので、マイナスのスワップポイントの通貨ペアでは効率が悪くなってしまいます。
定期的に運用状況を確認する
ドルコスト平均法を利用していると、長期的な資産運用を行うことや、相場に関係なく一定額の資金を投入していくので、相場に対する関心が損なわれがちです。
しかし、いかにリスクを抑えられるといえども、確実に損失を抑えるということにはなりません。
例えば、買いポジションを積み増していく手法をとっている場合、急速に右肩下がりの相場に陥ってしまえば、損失がどんどん膨らんでしまいます。
いかに普段の相場が無関心になりやすいといっても、相場の状況を放置してしまうのは非常に危険です。
レバレッジに注意
ドルコスト平均法を利用する際には、レバレッジにも注意しましょう。
利益を早めに獲得したいと考え、めいっぱいレバレッジをかけてポジションを持ちたくなる方も多いかもしれません。
しかし、長期の資産運用であればあるほど、高いレバレッジをかけることはおすすめできません。
ポジションを少しずつ積み増していくので、高いレバレッジをかけると相場が悪い方向に動いたときに、ロスカットされる可能性もあります。
レバレッジとドルコスト平均法を組み合わせて、相場のトレンドを見ながらレバレッジを変えていくという手法があります。すなわち、相場が上昇トレンドにある場合にはレバレッジを高めに設定してトレードをして、逆に下落トレンドの場合はレバレッジを控える、という方法になります。
まとめ
以上、ドルコスト平均法について紹介をしました。
取得レートの平準化が図れ、感情に左右されず、初心者でも取り組めます。
一方で、高い利益を狙えないことや、取引のし忘れ等のデメリットもあります。
自動売買システムを利用するなどの手法を検討して、リスクとリターンを減らした安定的な資産運用を目指しましょう。
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