英国は大幅減税で株・通貨・債権のトリプル安|WikiFXニュース

イギリスの大幅減税の発表を受けて、株・通貨・債権が急落する『トリプル安』となっています。

減税の総額は5年間で7兆円となっています。

また、インフレ対策として約9兆3000億円を支出する予定です。

減税策では所得税の最高税率を引き下げるほか、法人税率の引き上げ凍結や不動産購入時の印紙税削減を実施予定です。

減税によって経済の成長率を上げ、減税分を回収するという思惑なのですが、市場では懐疑的な見方が多く、『トリプル安』に繋がっています。

短期金融市場では11月の会合で200pbの利上げも織り込んでいます。

今回の急落を受け、英中銀が緊急措置を取るとの憶測が広がりましたが、26日24時頃にベイリーBOE総裁がその可能性を否定すると、再びポンドは下落しました。

ポンドドルは37年ぶりの安値を更新中です。

目次

ドル円相場の振り返りファンダメンタルズ分析

ドル(橙)、ユーロ(赤)、円(水色)、
豪ドル(青)、ポンド(緑)

東京市場

26日のドル円は上窓を開けてスタートしました。

市場オープンと同時に窓埋めの値動きとなり、その後上昇に転じました。

東京市場がオープンすると、強いポンド売りが発生します。

冒頭にも述べたように、イギリスは大幅な減税を発表しており、株・通貨・債権のトリプル安となっています。

ポンドの急落により、強いドル買い・円買いとなり、ドル円は上昇しています。

現在、ポンド売りに対して、多くの資金がドルに流入しているようです。

東京市場オープンと同時にポンドは急落しましたが、その後、BOEが緊急措置を取るとの思惑から急反発しています。

本邦当局者から複数発言がありましたが、市場の反応は限定的となっています。

  1. 11時10分頃、鈴木財務相
    「今後も、急激な円安が続くようであれば、必要に応じて対応する」
  2. 14時30分、16時00分頃、黒田日銀総裁
    「為替介入と金融緩和は政策効果や目的が異なり、互いに補完し合うものであり、矛盾するものでも、違う方向に進むものでもない」
  3. 15時30分頃、雨宮日銀副総裁
    「金融および為替動向の経済・物価への影響を注視する必要がある」

欧州市場

東京市場の流れ(BOEの緊急措置への期待)を受け、ポンドは急反発します。

当日の始値を超え、当日安値から約600pipsの上昇となりました。

それに対し、ドル売り、円売りの巻き戻しが起こりますが、❹ドイツの9月IFO企業景況感指数が予想を下回ると、ドルは買いに転じ、ドル円は上昇となりました。

  1. ドイツの9月IFO企業景況感指数は予想86.0に対し結果84.3となり、ユーロは下落しました。

Ifoのクレメンス・所長は以下のように述べています。

「企業は現状を明らかに悪化させた」
「今後数ヶ月に対する悲観論が決定的に強まっている」
「ドイツはリセッションに突入しつつある」

  1. ラガルドECB総裁は、金利の正常化が完了後に、バランスシートの縮小を検討すると述べました。

    また、現在は利上げが最も適切な手段であると指摘しました。

NY市場

急騰したポンドですが、

  1. 24時30分頃、ベイリーBOE総裁は「次回のMPCで問題を協議した後に行動する」と発言しました。

    緊急措置を否定内容であった為、再びポンド売りとなりました。

ドル円は欧州の景気悪化懸念を受け、上昇しています。

ドル円もじり高となっており、144.78円まで上昇しています。

本日の重要指標·発言

時間イベント
20:30米国 パウエルFRB議長の発言
21:00米国 8月耐久財受注
22:00米国 コンファレンスボード消費者信頼感指数
22:55米国 ブラード米セントルイス連銀総裁の発言
23:00米国 8月新築住宅販売件数

相場分析テクニカル分析− 

本日は以下のテクニカルを中心に分析していきます。

・CPR(Central Pivot Range)を使用した環境認識

CPR(Central Pivot Range)を使用した環境認識

ドル円4時間足

現在は赤のラインに到達しています

ここから上は為替介入のあった価格帯に入るので、注意が必要です。

今後の為替介入ですが、ドル買い・円売りで為替介入した場合、歴史的な安値に到達しているポンドドルが更に下落することになります。

従って、当面介入は行なわれないと考えています。

また、現在のドル円の上昇に関しては、英国経済、欧州経済のファンダメンタルズを反映したドル買いですので、介入の基準から外れているのではないかと思われます。

週足CPRを見ると、『Inside Value』、またCPRが収縮する「Trending」が発生しており、エネルギーが溜まっていることが予想されます。

「Trending」はボリンジャーバンドのスクイーズに時間の概念を合わせたような分析方法で、ブレイクアウトの予兆、またはトレンドの変化を示しています。

本日のトレード方針

本日はドル円で売買方針を示していきます。

アクション価格
エントリー時刻9時
決済時刻15時
利益確定幅40pips
損切り幅50pips
ドル円15分足

アノマリーで売買していきます。

長期的に利益が上がっている設定です。

時間特性を使用するので、指定時刻のエントリー、指定時刻の決済が基本です。

リミット&ストップの設定は、他システムでも機能しやすいリミット40pips、ストップ50ipsを採用しています。

本手法でも、最適値と近似しており、特に今年に入ってからはワークしています。

明日も同じ設定で売買していく予定です。

注意事項

本サイトのコンテンツは、あくまでも情報提供を目的としたものであり、トレードの判断を促すものではありません。これらのコンテンツから得られる情報によって生じた一切の損害について、弊社及び記事執筆者は責任を負いません。加えて、記事の修正・変更が生じた場合についても、弊社はこれを通知する義務を負いません。
また、本サイトに掲載されているコンテンツの著作権は全て『Wiki Co.、Limited』に帰属しており、著作権法、関連条約・法律で保護されています。当サイトのテキスト・画像の無断転載・複製は固くお断りいたします。

取引に役立つ情報をあなたの元に
WikiFXアプリはこちらから

アプリ画面
この記事をシェアする
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

WikiFXでは、テクニカル分析のやり方から、FX会社の安全性に関する情報まで『今日から役立つFXの情報』を幅広く発信しています。
そして私たちは、FX会社アフィリエイトを一切していません。
だからこそ、正しく・信頼性の高い情報を読者の皆様にお届けする自信があります。

コメント コメント 0

コメントする