8月7日、日本銀行の内田真一副総裁は北海道函館市で開催された金融経済懇談会で講演を行いしました。内田副総裁は講演で、「金融資本市場が不安定な状況で利上げをすることはない」、「当面、現在の水準で金融緩和をしっかりと続ける必要がある」、「最近の内外の市場動向は極めて急激だ」、「その動向や経済・物価に与える影響について、極めて高い緊張感をもって注視し、政策運営において適切に対応する」と発言しました。
この発言は、株価の急落や円高の急速な進行、7月末の日銀の追加利上げ決定、植田和男総裁の追加利上げに積極的な姿勢といった、最近の金融市場の急激な変動を受けてのものです。なお、市場関係者の間では、これらの要因が市場の不安定化をもたらしたという指摘が出ています。
内田副総裁の発言により、日銀の今後の政策運営について以下のような見通しが示されました。
この発言は、7月の植田総裁の発言後に高まっていた早期の再利上げ観測を後退させる効果があったと考えられます。以上のように、内田副総裁の発言は、最近の市場の不安定な動きを受けて、日銀の慎重な姿勢を示すものとなりました。今後の金融政策運営や市場の動向に注目が集まっています。
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