EAの資金管理は超重要!プロの開発者がリスク管理方法を解説

皆さん、お世話になります。
FX自動売買、EA開発者の令和のだぶるいーです。

今回は、
EA運用には欠かせない「EAの選び方」と「リスク管理の計算方法」の2つのうち、
「リスク管理の計算方法」をプロのEA開発者が伝授いたします。

「EAの選び方」については、以下の記事をご参照下さい。

令和のだぶるいー

「EAの選び方」と「リスク管理の計算方法」は
どちらも最重要なので読んでみてね!

かく言う私も、リスクを取り過ぎて何度も破綻した過去があります。
「今すぐ・ガッツリ・爆益を得たい」という欲望があったからです。
おそらく皆さんと同じ経験をしています。

その中からリスク管理の重要性を痛いほど学び、
EA運用においてのリスクの取り方を勉強しました。

皆さんには、
そこで得られたリスク管理の計算方法を、「最短距離」で解説していきたいと思います!

ちなみに、後から知ったのですが、
今回お伝えするリスク管理の計算方法はラリー・ウィリアムズ氏の著書にも書かれていたとのことです。

目次

EAのリスク管理の重要性

まず「EAのリスク管理の重要性」について触れていきたいと思います。

さて「FXはギャンブルなのか?」と聞かれたら、たいていの方ならギャンブルだと回答するでしょう。
また「ギャンブル前提」でFXトレードを行っている方もいらっしゃるでしょう。

しかし、実のところはどうでしょうか?

それは、プロのEA開発者の私からすれば答えは「NO」です。

FXにおいて、プロの裁量トレーダーであってもプロのEAトレーダーであっても、
「リスク管理」は一番に重要視している方がほとんどです。

それぞれのプロのトレーダーは「根拠のあるリスク管理」を必ず行っています。

例えば、
ドラッグストアや病院から処方されるお薬も「用法・用量」を守って初めて効果が期待されます。
まさかと思う話ですが、お茶でも水でも飲み過ぎると「致死量」があるくらいです。

それと同じ事で、
EA本来の性能を発揮できる「資金とロットの割合のデッドライン」というものが存在します。

その「用法・用量」を守らなかったが為に、
本来なら期待できる利益も得られず、資金ショートを起こして破綻する、なんて事もあります。

EAトレーダーの皆さんには、そうなって欲しくなく、
プロのEA開発者の私が実際に行っている「根拠のある」資金管理の計算方法を伝授したいと思います。

令和のだぶるいー

お薬に用法・用量があるのと同じで、EAもリスク管理の徹底が重要!

EAのバックテストの重要性

さて、次に「バックテストの重要性」について解説したいと思います。

要約すると、正攻法のEA開発者は、バックテストをもとにEA開発しています。
作ったロジックの善し悪しを正攻法のバックテストにて判断しているということです。

つまりは、バックテストでも勝てないEAは将来のフォワードでも勝つことは難しい、
ということは言えると思いますし、EAを選ぶ際にはバックテストの掲載があることが必須です。

つまりはフォワードの成績の裏付けとしてバックテストがあるということになると思います。

令和のだぶるいー

EAの善し悪しをバックテストで確認せずに作るなら、
何を基準に勝てるEAを作ってるのか分からないよー!!

ちなみに以下の記事の「3 EAを選ぶうえで重要なポイント」にて
バックテストの重要性も解説してますし、正攻法のバックテストについても述べております。

EAはバックテストからリスクの想定ができる

正攻法のEA開発者は、バックテストをもとにEA開発している、と前述しましたが
そうなると「正攻法のバックテスト」からの客観的な成績のデータをもとにリスクの想定ができる!

ということが言えると私は考えております。

バックテストという客観的なデータをもとにしてリスクを想定しながら、
感情に流されずに「根拠のあるリスク管理の計算」をしてEA運用していく事が大切です。

令和のだぶるいー

つまりこれが「根拠のあるEAのリスク管理の計算方法」となるのです!

EAにおけるリスク管理の計算方法

それでは実際にEAにおけるリスク管理の計算方法について解説したいですが、

ハッキリ言って、こういった計算方法をEA開発者でさえも出品ページに掲載していない場合があります。
その場合、売り逃げする出品者だったり、リスクの計算方法を理解していない可能性もあります。

実際にEA開発者自身が、そのEAをリアル運用していない可能性もあります。
そういった出品者のEAを稼働させるには危険が伴いかねないので非常に注意して下さい。

最低限、必要な資金とロットの割合は?の計算方法について

リスク計算の計算式は以下の式で計算できます。
まずは、「最低限、必要な資金はいくらか?」という計算をしていきます。

大まかにザックリ説明しますと
「最大ドローダウン」+「必要証拠金」(※ただし両者のロットは統一させる)で計算できます。

それでは、下記の前提条件をもとに解説していきます。

バックテストの前提条件

通貨ペア:USD/JPY
片側最大ポジション数:1
レート:1ドル150円
レバレッジ:25倍
ロット:0.1ロット(10,000通貨)
最大ドローダウン:4万円

この時の必要証拠金の計算式は、

レート(円) × ロット(通貨) × 片側最大ポジション数 ÷ レバレッジ(倍)となります。

すなわち、 150円 × 10,000通貨 × 1ポジション ÷ 25倍 = 60,000円
という事で 必要証拠金は6万円になります。

(※ナンピン・マーチンなどロットが可変式のものは全てのロットを足し合わせる)

従って、 リスク計算の計算式は

「最大ドローダウン」+「必要証拠金」なので、 4万円 + 6万円 = 10万円 / 0.1ロットあたり
となります。

つまりは、 過去のバックテストでは最低限、0.1ロットあたり10万円の資金が必要だった、
という事になります。

また、円が絡まない通貨ペア、例えばユーロドルなどの計算は、
EUR/USDであれば左側のEURを使ってその時のEUR/JPYとして上記の計算をします。

という事で、これは非常に重要かつEA運用には必須の事なので覚えておいて下さい。

令和のだぶるいー

この客観的な計算は必ず覚えておいて損はなし!!

どのくらいのリスクを許容できるかでロットを決める

先述の計算は、
あくまでも「最低限、何ロットあたり何万円の資金が必要か?」 という計算になります。

仮に上記の資金とロットの「割合」は 資金10万円につき0.1ロットの割合です。

この割合で運用すれば、 過去のバックテストでは「ギリギリ」で破綻はしなかったものの、

最大ドローダウン時の最大の資金の目減り額は、果たして御自身にとって許容できるものなのか?
という事がEA運用を続けるにあたって非常に重要です。

「何となく」ロットを設定して、思ったよりも大損したら続けられないからです。

今回の場合は、 資金10万円に対して最大ドローダウンが4万円ですので
稼働開始直後に最大ドローダウンが発生した場合、 資金の40%を失う計算になります。

この40%が大きいと感じるならば、
もっとロットを落とすか、もっと初期投入資金を増やすか?になります。

ロットが半分の0.05ロットになれば 最大ドローダウンも半分の2万円になり、
稼働開始直後に最大ドローダウンが発生した場合、 資金の20%を失う計算になります。

このようにどれだけのリスクを許容できるかによって、
御自身が納得できるロットに調整して下さい。

つまりは本来、出品者が示す 「推奨ロット」などという概念はないはずです。
リスクと感じる度合いは人それぞれであり「適正なロット」と感じるのも人それぞれだからです。

御自身で納得のいくロット設定ができるようになって下さい。

令和のだぶるいー

これが「EA運用を続けられるかのカギ」になるんです!

実際のバックテストから計算してみよう!

それでは実際にバックテスト画像をもとにリスク管理の計算方法を実践をしてみましょう!

自作のEA・ユーティリティ・プレーヤーで計算してみる

今回はゴゴジャンで販売中の「ユーティリティ・プレーヤー」を例に出します。

ユーティリティ・プレーヤーのバックテスト

ここでバックテストのデータから必要な数値を抜き出します。ドル円は150円とします。

バックテストの前提条件

通貨ペア:USD/JPY
片側最大ポジション数:1
レート:1ドル150円
レバレッジ:25倍
ロット:0.1ロット(10,000通貨)
最大ドローダウン:約3.1万円

まず、この時の必要証拠金の計算式は、

レート(円) × ロット(通貨) × 片側最大ポジション数 ÷ レバレッジ(倍)となりますので、

すなわち、 150円 × 10,000通貨 × 1ポジション ÷ 25倍 = 60,000円
という事で 必要証拠金は6万円になります。

最大ドローダウンは約3.1万円なので、それを足し合わせて9.1万円、
これがあくまでも過去のバックテストにおいて最低限に必要だった資金となります。

ちなみに0.01ロットであれば少なくとも9,100円が必要だったという事になります。

これを目安にして御自身のリスクの許容度に合わせて資金やロットを決めましょう。
また当然ながら円安・円高によって必要証拠金は変わっていきますので注意して下さい。

令和のだぶるいー

これでより良いEA運用ライフに近付くと思います!!

複利運用を行う時にも目安になります

このリスク管理の計算方法にて資金とロットの割合を決定した場合、
これを使って複利運用のリスク設定にも応用できます。

それでは、先述のケースをもとに解説していきます。

バックテストの前提条件から複利運用を設定する

通貨ペア:USD/JPY
片側最大ポジション数:1
レート:1ドル150円
レバレッジ:25倍
ロット:0.1ロット(10,000通貨)
最大ドローダウン:4万円

0.1ロットあたり想定される最低限に必要な資金は10万円

この割合で複利運用したい!

この場合、簡単に言えば「10万円あたり0.1ロットの割合」で複利運用を設定したい事になります。

ですがEAによって設定の仕方が異なります。

令和のだぶるいーのEAの場合

自作のコペルニクスのパラメーター

わたくし令和のだぶるいーEAの場合には、リスク値 = ロット ÷ 資金(万) × 10000(定数) で割り出します。

すなわちリスク割合のパラメーターには、0.1ロット ÷ 10万円 × 10000(定数) = 100 を入力します。

ストップロスにかかった金額が資金の何%になるかで設定する複利運用方式

仮にストップロス(SL)が100pipsだったとしてSLに引っ掛かった金額を資金の5%にしたい場合、
口座資金が10万円のときの5%は5,000円になり、ロットとしては0.05ロットになります。

しかしながらこの計算方式では個人的に問題点を感じますので後述します。

資金とロットの2つを入力する複利運用方式もある

EAのパラメーターにて「口座資金」と「ロット」の入力する欄があって、
そこに任意の数値を入力すれば、その割合で複利運用してくれる方式もあります。

例えば口座資金に「100,000」、ロットに「0.1」とか「10,000」、「0.01」などと入力すると、
その割合で複利運用してくれます。

ちなみにここから想定する年利の計算もできます

「最低限、いくらの資金が必要か?」というのが分かれば、想定の年利の計算もできます。

上記のバックテストでは0.1ロットでおよそ20年7か月の運用で純益が約95万円となっております。
これを年換算にすると95万円 ÷ 20年7か月で、およそ4.6万円になります。

この時、先述から9.1万円が必要で、年平均で4.6万円の純益が得られたという事になります。

すなわち、
4.6万円 ÷ 9.1万円 = 約50.4%

これが想定される最大の年利となります。

令和のだぶるいー

ちなみに0.1ロットで4.6万円の純益は、460pipsになります!

そしてこれは、あくまでもバックテストから計算した年利であり、実運用での数値ではないものの、
想定されるリスクいっぱいいっぱいでの目安として年利が約50%ということであり、

仮に複利運用で、資金10万円スタート、年利50%が続いたとすると
5年後には10倍の100万円を超えて、10年後には100倍の1000万円を超えます。
さらに毎月5万円を入金していくなら10年後には1億を超えている計算になります。

これは皮算用であり、リスクいっぱいいっぱいでのシミュレーションですが、
リスク管理の計算をしっかりと行って得られる想定の利益ですので、
小額からギャンブルトレードするよりも遥かに確実性はあるのではないでしょうか。

ポートフォリオ運用におけるEAのリスク管理の計算方法

ポートフォリオ運用におけるEAのリスク管理の計算方法としましては、
基本的に「EA単体で計算した必要な資金を足し合わせる」というのがスタンダードです。

しかしながら、ポートフォリオを組む利点としては「リスク分散」が挙げられ、
お互いのEAのドローダウンを打ち消し合う効果が期待できます。

ポートフォリオとしての最大ドローダウンを客観的な数値で確認したい場合には
「Quant Analyzer」「岩ライザー」などで合算成績を見て、最大ドローダウンを割り出します。

そしてその最大ドローダウンの金額と、全体の必要証拠金とを足し合わせて、
このリスク管理の計算方法を用いたリスク度合いで運用する、というアイデアもあります。

注意事項について

それでは、今度は注意事項について解説していきたいと思います。

複利運用のバックテストでは計算できない

複利運用のバックテストは資金に応じてロットが変動します。
ロットが固定ではないので上記の計算方法は使うことができません。

初期証拠金<最大ドローダウンのバックテストには注意

いくら右肩上がりのバックテストだったとしても、特にナンピンEAなどのバックテストでは稀に、
金額的に「初期証拠金<最大ドローダウン」となっている場合があります。

具体的にバックテストではデフォルトの金額は1万ドルもしくは100万円の初期証拠金となりますが、
最大ドローダウンが1万ドルもしくは100万円を超えたバックテストのEAには非常に注意して下さい。

これは、単利運用の場合、バックテストの開始当初には最大ドローダウンを迎えず、
資金が初期証拠金よりもだいぶ増えてきた時期に最大ドローダウンを迎えた場合には
資金ショートも破綻もせずに右肩上がりになるパターンが多いです。

これが何を意味しているか?と言うと
「バックテストを始めたタイミング次第では即破綻する」という事を示しています。

なのでそのようなバックテストを見つけた場合には特に注意して下さい。
バックテストの損益グラフが右肩上がりだったら何でもいいという事ではないので注意が必要です。

ロットを最小の0.01まで下げられたらリスクは減りますが、リターンも少なくなりますし、
そのバックテスト自体が最小の0.01ロット設定だったならば、かなり危険なEAと言えると思います。

令和のだぶるいー

これは意外と見掛けるので注意…!

実は、リスク管理の計算をするとハイレバレッジは必要ない事が分かる

今回のリスク管理の計算方法を踏まえると実はそこまで大きなレバレッジは必要ない事が判明します。

なぜかと言うと「レバレッジが上がっても、最大ドローダウンまでは減らない」からです。
必要証拠金は少なくて済んだとしても、最大ドローダウンまで減る事はないからです。

仮に海外口座でハイレバレッジで必要証拠金がほとんど必要なかったとしても、
最大ドローダウンの金額が足かせとなり、実際はそこまで大きなロットは張れません。

先述の「0.1ロット(1ドル150円の時にレバレッジ25倍で6万円の必要証拠金)」では
最大ドローダウン4万円と合わせて口座資金10万円が少なくとも必要でしたが、

例えば国内法人口座にてレバレッジ50倍としてリスク管理の計算をすると、
必要証拠金は6万円から半分の3万円になりますが最大ドローダウンは4万円のままです。
それらを足し合わせて7万円が最低限に必要な資金の想定となります。

レバレッジ25倍➡50倍となっても10万円➡5万円で充分とはならず7万円が必要です。

仮にレバレッジ500倍だと必要証拠金は3,000円で済みますが最大ドローダウンは4万円のままです。
3,000円と4万円を足し合わせて最低限4.3万円の資金があれば運用に足りる想定ですが、
レバレッジ25倍➡500倍となっても10万円➡5,000円とはならず4.3万円が必要です。

さらにレバレッジ1,000倍だった場合には必要証拠金は1,500円で済みますが、
最大ドローダウンは4万円のままなので、結局は最低限4.15万円の資金が必要になる計算になります。

という事で今までの話をまとめると、

最低限に必要な資金の想定のまとめ

●レバレッジ25倍➡10万円が最低限必要
●レバレッジ50倍➡7万円が最低限必要
●レバレッジ500倍➡4.3万円が最低限必要
●レバレッジ1,000倍➡4.15万円が最低限必要

となり、EAにおいては、実はハイレバレッジはあまり必要がない、という事になるのです。

ましてや海外口座では様々なトラブルも発生していて危険性があるので注意して下さい。

令和のだぶるいー

こうして実際に計算してみると…
地に足のついた運用ができるかも!

個人的にはナンセンスと思うリスクの管理方法について

裁量トレードにおいてもEAの運用においても、
ストップロスにかかった金額が資金の何%になるかで設定するリスク管理の方法があると思います。

とりわけEAの場合には、そういうやり方は個人的にナンセンスだと考えております。

どういう事かと簡単に解説しますと、
リスクの掛け具合によっては破綻、資金ショートする可能性がある、ということです。

先述の「必要証拠金6万円、最大ドローダウン4万円、0.1ロット運用」のケースでは
「0.1ロットの運用で最低限10万円が必要」の想定になりますので、
それを意識せずに、それ以上になるリスクの掛け方では破綻、資金ショートが想定されます。

それでは分かりやすく具体例を挙げたいと思います。

EAのバックテスト結果の例

通貨ペア:USD/JPY
スタート資金:10万円
EAのストップロス値100pips
バックテストの最大ドローダウン:400pips
レバレッジ:25倍

※1トレードごとにストップロスの100pipsの損失が続いた場合とする

資金10万円につき0.1ロットの割合で複利運用したケース

資金10万円、0.1ロット運用

●100pipsのストップロス(最大ドローダウン100pips)=1万円の損失

②資金9万円に目減り、0.09ロット運用

●100pipsのストップロス(累積の最大ドローダウン200pips)=9,000円の損失

③資金8.1万円に目減り、0.08ロット運用

●100pipsのストップロス(累積の最大ドローダウン300pips)=8,000円の損失

④資金7.3万円に目減り、0.07ロット運用

●100pipsのストップロス(累積の最大ドローダウン400pips)=7,000円の損失

⑤資金6.6万円に目減り、0.07ロット運用(0.066ロットを四捨五入)

1ドル150円の時、0.07ロットの必要証拠金は4.2万円なのでまだ運用可能

想定される最大ドローダウン400pipsに到達してもまだ運用はできる状態である

という事で、今回のリスク管理の計算方法で複利運用を行った場合、
想定される最大ドローダウンを迎えてもまだ運用は可能な状態となります。

ストップロスにかかった金額が資金の何%になるかで設定するリスク管理のシミュレーション

①ストップロスにかかった金額が資金の5%になるケース
→資金10万円の5%=0.5万円=ストップロス100pipsの時、ロットは0.05ロットになります。

②ストップロスにかかった金額が資金の10%になるケース
→資金10万円の10%=1万円=ストップロス100pipsの時、ロットは0.1ロットになります。

③ストップロスにかかった金額が資金の15%になるケース
→資金10万円の15%=1.5万円=ストップロス100pipsの時、ロットは0.15ロットになります。

ここで、
0.15ロットでは9万円の証拠金が必要であり、
0.15ロットで100pipsのストップロスになった時の金額は1.5万円になります。

証拠金の9万円と、ストップロスの1.5万円を足すと10.5万円になります。
この1回目のストップロスの時点でスタート資金の10万円を超えており、
ストップロスに引っ掛かる前に資金ショートしてロスカット、退場となります。

このように、ストップロスにかかった金額が資金の何%になるかで設定するリスク管理の方法では、
バックテストから想定される最大ドローダウンを計算に入れていないので、リスクの取り方次第で
EAの想定される最大ドローダウン到達前に簡単に資金ショートを起こしてしまうことがあります。

特にEAの調子がいい時に、リスクを上げた途端に損切りが続くと早期破綻の危険性があります。
そもそも「何%にしたいのか」が感情的なもので「何となく」決定したのなら、
そこに根拠は全くなく、大変に危険極まりないことです。

ですので、客観的な根拠を持たせるように、
長期間の正攻法のバックテストから想定される最大ドローダウンを踏まえたリスク管理が大切です。

令和のだぶるいー

「最大ドローダウン」を想定した根拠のあるリスク管理が大切!

リスク管理の計算方法のまとめ

今回はEA運用において一番重要なことの1つ、「リスク管理の計算方法」について解説していきました。
あくまでもプロのEA開発者の私が実践しているリスク管理の計算方法の一例ですが、

私としましては「バックテストの客観的なデータからリスク管理の計算をする」
ということが非常に重要だと考えています。

是非とも参考にして頂き、より良いEAライフを送っていきましょう!

それでは!

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この記事を書いた人

EA開発者。2013年から裁量トレーダーとしてFXを開始。2015年にはヒロセ通商のトレードバトルに参加し最高で全国10位。その後、自身のトレード手法を基にEA開発者へ転身。開発したEAはGogoJungle年間アワード、FOREX EXCHANGE主催 EA1グランプリ準優勝など数々の賞を受賞している。

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